これを気をつければQOL上々!コンセントを設置すべき場所
家づくりをする場合、間取りや意匠にこだわったり、各種法令の遵守、近隣との兼ね合いを考慮しながら計画を進めることはもちろん重要です。
ただ、計画が進んだ先に見落とされがちだけど、こだわっておくとQOLが上がることがあります。
それは「コンセント」の設置計画です。
「コンセントなんて、1部屋に2箇所くらいあればいいんじゃないの?」と思われるかもしれませんが、適当に計画してしまうと、そこら中にコードがはってインテリアを損ねてしまい、無理なタコ足配線をして漏電など危険行為を招いてしまう原因にもなります。
引き渡し後に、建て主から「どうしてこんな使いにくいのか」とクレームにならないように、間取りと同じようにしっかりと計画しておく必要があります。
今回は、住宅設計をする上で、計画しておくと喜ばれるコンセント位置についてご紹介します。
1.収納の中
収納の中にコンセントを設けておくことで、一番重宝するのは「掃除機」用です。
かつてはコード式の掃除機が主流でしたが、現在ではより手軽に扱えるハンディタイプの掃除機が人気になっています。ただ、充電時に置いておく場所がない、と悩む消費者も多いそう。収納の中にコンセントがあれば、充電しながら収納することができます。
2.ガジェットの充電コーナー
スマホ、タブレット、パソコン、ゲーム機…、現代は何かしらのガジェット機器を所有しています。さらに会社や学校から支給されたりなど、1人2台、3台と持っている場合も珍しくありません。そういった機器を1箇所で管理できたら便利ですよね。家族が集まるリビングの一角にガジェット充電コーナーを計画するのはいかがでしょうか。
計画する場合は、通常の床から20センチの高さのコンセントよりは、デスクに置きながら充電できる高さに計画しておくと、コードが垂れ下がることもなく、インテリアを邪魔しません。
3.家電コーナー
便利な調理家電が普及している中、調理中にいくつかの家電を使う家庭も増えています。
以前は電子レンジ、炊飯器、冷蔵庫くらいが一般的でしたが、これから計画する場合は+2~3個計画しておくと良いですね。
場所も家電置きの近くだけではなく、キッチンの作業スペースの近くや、ダイニングテーブルの近くなど、分けて配置しておくと利便性が高くなります。
また、熱源を使用する家電は、電気容量が大きいので、専用回路を用意しておく必要があります。
4.寝室の枕元
就寝前にベッドの上でスマホを使い、就寝中にそのまま充電しておくという人も増えています。しかし、寝室などの個室には、角にしかコンセントがない、ということも多々あります。ベッドを置く位置が決まっているのならば、少し高い位置にコンセントを設置しておくと、延長コードなどを使わずに済み、スッキリしたインテリアの一助になります。
5.Wi-Fiルーターの位置
現代はほとんどの家庭で無線LANを使用しています。そうなると、ルーターやモデムなどの機器を置くスペースを確保しておかなければいけません。ただ、設置する場所によって、インターネットに接続できない部屋ができてしまう可能性もあります。あらかじめ、設置予定の場所を決めておき、専用のコンセントを計画しておく必要があるでしょう。できるだけ家の中心、かつ邪魔にならない場所が好ましいとされています。
6.子ども部屋の机の周囲
お子さんの学習に、タブレットやパソコンを使うことも増えています。また、翌日学校までに充電を済ませておくように学校から指導を受けることも。充電しながらでも学習ができるように、机の周囲に設けておきましょう。
7.玄関
掃除機をかける時はもちろん、クリスマスツリーやディフューザーなど装飾用に使用する場合もありますし、電動自転車の充電を玄関で行うこともあり、電動自転車ユーザーのママさんや高齢者に喜ばれます。
小さいスペースだからと、ないがしろにせず、1~2箇所設けておくと良いですね。
コンセント配置は、後から変更するのが難しく費用もかかるため、設計段階でしっかりと計画を立てることが重要です。
小さなことですが、コンセントが必要な場所に必要な数あるだけで、「細かいところまで気遣ってくれている」とクライアントからの印象も良くなります。将来的なライフスタイルの変化も考慮しながら快適な住環境を計画しましょう。