外構素材のポイント

住宅設計をする上で、外構に使う素材の選定について悩むことはありませんか。
数ある素材の中から、どのような観点から選べばよいのか…。
今回は、外構素材としてよく使われる
1.犬走り
2.レンガ
3.石
の3つから、選定の時に考慮しておくべき4つのポイントをまとめていきます。
選定の際に考慮しておくべきポイントは、
①コスト
②デザイン
③メンテナンス性
④防犯性
この4つの面です。
前述した3素材を、この4つのポイントから見ていくと、例えば「犬走り」と呼ばれるコンクリートで住宅の周囲をぐるりと囲む方法があります。
見た目もスッキリし頑丈に仕上がるのですがコストは高くなります。
また、配管のメンテナンスが必要になった場合、コンクリートを割らなければならず、工事が大掛かりになることがあります。
次に「レンガ」ですが、独特な風合いと温かみのある色合いを持ち優しい雰囲気が演出できます。
コストが比較的高くなりがちで、水はけが悪いと苔が生えるなどの弊害も生じます。
事前に排水計画をしっかりしておかないと、美観を損ねることにもなるので注意が必要です。
最後に「石」を敷くことはメンテナンス性もよくコストパフォーマンスも良いので一番選ばれているのではないでしょうか。
踏むと音がするため、敷地内に侵入者があるといち早く分かり、防犯面からも優れていると言えます。
石素材で代表的なものとして「玉砂利」と「砕石」がありますが、この違いとしては、砕石は大きな岩を砕いて作られるため、見た目の色味が揃い、現代的で落ち着いた印象に。一方、玉砂利は川や河原で採取されますので、様々な色味が混じり、より自然な風合いが楽しめます。
一粒一粒が丸みを帯びているので柔らかな印象を与えます。
石素材を使用することの懸念点としては、雑草が生えてくる点です。ただ、現代は防草シートの性能が非常に向上しているため、防草シートをしっかり敷いた上に石を敷くことでこの問題はほぼ解決できるのではないでしょうか。
完全に雑草を抑えたい場合や駐車スペースなど、強度が欲しい場合はセメントに化粧砂や玉砂利などを混ぜて塗り、固まる前に表面を洗って、化粧砂や砂利を表面に露出させる「洗い出し」という方法もあります。
ただこれは左官職人の作業になるので、コストが高くなりがち。
その時は樹脂系モルタルと砂利を混ぜるという方法もあり、左官作業をしなくても「洗い出し風」のデザインに仕上がるので検討の余地があります。
外構は住宅本体よりも後回しにされがちですが、住宅の印象を決める大切な要素です。
最適な素材を選び、クライアントに喜ばれる計画ができると良いですね。