意外と知らない家を建てるためのお金の話

家を建てることは、多くの人にとって人生最大の投資です。
そのため、しっかりとした資金計画を立てることが重要です。
しかし、住宅ローンや諸費用など、具体的にどのようなお金がかかるのか分からないことも多いでしょう。
家を建てる際に知っておくべきお金についてお話していきます。

1. 自己資金と住宅ローンのバランス

自己資金は一般的に、20~30%程度を用意しておくのが望ましいとされています。
また借入額は年収の5~7割、あるいは返済負担率20~25%が無理のない範囲とされています。

2020年、新型コロナウイルスの流行により、経済の減速を防ぐための大幅な金融緩和策が取られ、借入金利も1%を下回るなど、歴史的にも低い水準まで下がりました。
しかし近年では、インフレ対策として利上げ傾向に転じています。

借入額が大きければもちろん、利息や総支払額も増えますから、毎月の返済負担は大きくなります。
銀行や商品によっても借入条件は異なるため、自己資金と住宅ローンのバランスをよく考えたうえで、ローンを組むことをおすすめします。

2. 家を建てるための諸費用

家を建てる際には、建物の建築費だけでなく、さまざまな諸費用がかかります。
主な諸費用は、

・土地代金

土地から購入する場合、土地代並びに仲介手数料や登記費用がかかります。
土地によっては、水道やガスの引込が無い場合の引込費用や、地盤が軟弱だった際の改良費などもかかってきます。

・設計費用

建築士や設計事務所に依頼する場合、その設計費用が必要となります。

・登記費用

登記とは、その財産の在処や所有者を証明するもので、土地と建物の両方に対し登録をする必要があります。その際には登録免許税のほか、司法書士への報酬などの費用もかかってきます。

・各種保険費用

住宅火災保険や自身保険に加入することも考えましょう。
これらの保険料は毎年のラインニングコストとして考える必要があります。

・家具家電代など

新居への引越しに伴い、家具や家電を新調する方も多いでしょう。
これも資金計画に見込んでおくと安心です。

3. 住宅ローン控除などの減税制度

住宅を購入する際、住宅ローン控除や不動産取得税の減税など、税制面での優遇措置があります。
住宅ローン控除とは、最長13年間、年末時点での住宅ローン残高の0.7%分を所得税から控除できる制度で、大幅な節税効果が期待できます。

長期優良住宅やZEHなど、いわゆる省エネ住宅においては、一般住宅に比べて控除の上限が高く設定されているほか、補助金対象になることも多いです。
地域や年度によっても異なるため、事前に自治体やウェブサイトで確認しておくとよいでしょう。

4. 予備費を見込んでおく

建築中に思わぬ費用が発生することは少なくありません。
例えば、地盤改良費や追加工事費、材料費の変動などです。
こうした予期せぬ費用に備えるために予算の5%~10%程度は予備費として確保しておくと安心です。

とは言え、建築資材の高騰などで住宅費用は今も上昇傾向にあります。
どんな暮らしをしたいのか、そのためにどの建築会社でどんな家を建てるのか、よく検討する必要がありますね。
お金の話というのは、面白い話ではないですが、とても重要な知識ですので、ぜひ覚えておきましょう。