Jw_cadでの図面修正履歴の管理法

目次
1. はじめに|Jw_cadユーザーにとっての「修正履歴管理」の重要性
建築・設備・土木業界を中心に広く使われている無料CADソフト「Jw_cad」。その手軽さと柔軟性ゆえに多くのユーザーに愛用されていますが、一方で"図面の修正履歴をどう管理するか"という課題に直面するケースが少なくありません。
修正履歴が明確に管理されていないと、以下のようなトラブルが起こりがちです。
- どの時点で誰がどの修正を行ったのか不明
- 修正前の状態に戻したいが、元データが上書きされてしまっている
- チーム間での情報共有ができていない
こうした問題を防ぐには、独自のルールとツールを駆使して履歴を残しておくことが重要です。
2. Jw_cadには修正履歴機能がない?その現状と課題
AutoCADやRevitのようなBIM系ソフトでは、ファイルの変更履歴や変更箇所の比較機能が標準で備わっていることもありますが、Jw_cadにはそのような履歴管理機能は搭載されていません。
つまり、ユーザーが手動で履歴を管理する必要があるというのが現状です。そのため、ファイルの保存方法や、レイヤーの運用ルールを工夫することで履歴を追えるようにしておく必要があります。
3. 基本の管理方法①|ファイル名に修正日・バージョンを明記する
もっとも基本的な方法が、ファイル名に履歴情報を記載するという方法です。以下のような命名ルールを導入することで、履歴が視覚的に把握しやすくなります。
命名ルール例:
- 【案件名】_平面図_V1.0.jww
- 【案件名】_平面図_V1.1_240409.jww
バージョン管理のポイント:
- 大きな変更:V1.0 → V2.0などメジャー番号を変更
- 小さな修正:V1.0 → V1.1 → V1.2などマイナー番号を追加
- 日付の記録:変更日を含めることで変更タイミングを明確に
4. 基本の管理方法②|レイヤ名に履歴情報を残す活用術
Jw_cadの特長の一つが「レイヤ(Layer)」の自由度の高さです。これを活かして、修正前の状態を別レイヤで残しておくという方法も効果的です。
活用例:
- 修正前の図形を"Z-旧配置"などのレイヤに移動
- 新しい図形を"A-現配置"に配置して対比できるようにする
- "コメント"レイヤを設けて、どこをどのように変更したか簡易的に記録
こうすることで、過去の状態に遡ることも容易になり、修正の根拠をチームで共有できます。
5. 実践テクニック|「図面変更記録表」の導入と書式例
図面本体に加えて、Excelなどで作成した「図面変更記録表(リビジョンシート)」を併用すると、修正内容を時系列で把握できます。
記録表の項目例:
修正日 | 修正者 | 修正内容 | 対象図面 | 備考 |
---|---|---|---|---|
2025/04/09 | 山田太郎 | トイレ配置変更 | A-平面図V1.2 | 現場指示による |
このような表をPDFで図面と一緒に保存する、もしくは印刷添付することで、履歴が一目で分かるようになります。
6. 便利なツール・外部ソフトを活用する方法
Jw_cad単体では限界があるため、以下のような外部ツールの活用も検討してみましょう。
バージョン管理ソフトの活用:
- GitやSubversion(SVN)を使えば、図面ファイルの履歴管理が可能
- 差分の記録や復元が可能(ただし操作にはやや学習が必要)
ファイル比較ソフト:
- WinMerge、DiffDocなどで旧バージョンとの比較が視覚的に可能
- 特にPDF化した図面同士の比較に有効
7. クラウド活用でさらに効率化|チームで履歴共有する方法
ファイルのやりとりやバックアップ管理にクラウドを使うことで、チーム内の履歴共有がより簡単になります。
活用例:
- DropboxやGoogle Driveでバージョンごとにフォルダ分け
- 変更のたびに共有リンクを更新し、記録もクラウド上に残す
- 自動バックアップ機能を活用すれば、ミスによる上書きのリスクも軽減
8. まとめ|自分に合った履歴管理のルールを確立しよう
Jw_cadには専用の履歴管理機能こそないものの、工夫次第で十分な履歴管理は可能です。
重要なのは「自分に合った方法」を選び、それを継続すること。また、複数人で作業する場合は、チーム内でルールを統一することで、トラブル防止と業務効率化が期待できます。
小さなルールの積み重ねが、図面管理の大きな信頼につながります。