設計提案書に活かす!Jw_cadでの図面演出テク

目次
1. はじめに
設計提案書は、単なる図面の羅列ではなく「相手に伝える」「納得してもらう」ためのプレゼン資料です。中でも、図面の見せ方は提案の説得力を左右する重要な要素。
とくにJw_cadは軽量かつ自由度の高い2D CADとして根強い人気を誇りますが、工夫次第で“魅せる図面”を作ることも十分可能です。
この記事では、Jw_cadを使って提案書の完成度を高めるための演出テクニックを、具体的かつ実用的にご紹介します。
2. 基本の演出ポイント|図面の“見せ方”を変えるだけで印象アップ
● 用紙サイズとレイアウトの工夫
提案書の第一印象は「紙面のバランス」で決まります。A3やA2など大判用紙を活用し、図面が中央にくるように配置するだけでも見やすさは大きく変わります。余白は情報を引き立たせる“静寂”として効果的です。
● 図面の余白バランスと注釈の配置
「スカスカ」でも「詰め込みすぎ」でもNG。必要な情報だけを簡潔に配置し、注釈は読みやすい位置と向きでまとめましょう。注釈が重なると途端に素人っぽさが出ます。
● 文字サイズ・フォントで読みやすさを調整
図面用フォント(JIS規格やゴシック系)を使用し、8pt〜10pt程度で統一するのがベスト。読みやすさと視認性を両立し、タイトルや重要項目のみサイズや太字でメリハリを出します。
3. Jw_cadでできる図面演出テクニック
● 線種・線色を使い分けて視線誘導
実線/破線/一点鎖線などの線種、そして黒/グレー/青などの線色を目的別に使い分けることで、図面は一気に見やすくなります。
たとえば既存部分をグレー、新設部分を黒など、意図的な色分けが有効です。
● ハッチングと塗り潰しで素材感・用途を伝える
部屋用途や建材区分にはハッチング(斜線やドット)を活用。さらにJw_cadの「図形塗り潰し」機能を使えば、ゾーニングや空間イメージの伝達がスムーズになります。
● 寸法線と補助線で伝達力を強化
寸法を見やすく配置し、補助線を適切に引くことで図面の説得力が高まります。Jw_cadでは寸法スタイルも柔軟に調整できるので、統一感のある表現が可能です。
● 図形・シンボル登録で作業効率と統一感アップ
よく使う家具や設備記号、凡例などは図形登録しておくと、再利用が容易。提案書内で一貫した表現ができ、プロフェッショナルな印象を与えます。
4. 提案書向け「魅せる図面」事例紹介
● 平面図・立面図・断面図での演出ポイント
各種図面で「何を伝えたいか」に応じて演出を調整。
- 平面図:動線・用途区分が分かる配色やアイコン使用
- 立面図:立体感を出すハッチや影表現の追加
- 断面図:高さ関係の寸法強調とスケール感の提示
● 配色の工夫で「差がつく」図面とは?
カラー図面は3〜4色以内にまとめるのが原則。たとえば、
- 青系=水回り
- オレンジ系=動線
- グレー=既存要素
などルール化することで視覚的に理解しやすくなります。
● プレゼン資料に最適なPDF出力のコツ
「印刷スタイルの統一」「レイヤーの整理」「枠付き出力」など、PDF出力前にチェックすべき項目を整えておくと、見映えのよい図面が完成します。
5. 他ソフトとの連携で演出力をさらに強化
● Excel・PowerPointでの図面活用
Jw_cadで作成した図面を画像化し、PowerPointでキャプションやグラフと組み合わせるとプレゼン資料として説得力が倍増。Excelとの連携で数量表も視覚化できます。
● 画像化して図表と組み合わせるテクニック
[JWW→BMP→PNG]と変換し、画像編集で吹き出しや背景色を加えると視認性が大幅アップ。無料ツール「IrfanView」「GIMP」なども便利です。
● 無料画像編集ソフトで簡易加工する方法
簡単な加工やトリミングなら「Canva」「Photopea」で十分対応可能。図面にナンバリングや説明を重ねることで提案意図を補強できます。
6. おわりに
図面に「伝える工夫」「魅せる意識」を加えるだけで、提案書の完成度は驚くほど向上します。
Jw_cadという2D CADでも、ここまでできる――。
あなたの“提案力”を図面演出でさらに磨いてみませんか?