AutoCADの業務効率を劇的に改善するショートカット5選

1. はじめに
AutoCADは建築・土木・機械など、あらゆる分野で広く活用されているCADソフトです。しかし、図面作成にかかる時間や操作の煩雑さに課題を感じるユーザーも少なくありません。
その解決策の一つが「ショートカットコマンドの活用」です。
単に時短になるだけでなく、操作のストレス軽減、集中力の維持にも大きく貢献します。この記事では、AutoCADの業務効率を劇的に改善する厳選ショートカット5つをご紹介します。
2. よく使われる基本ショートカットの見直し
ショートカットは、操作のスピードを左右する「小さな差で大きな成果」を生む存在です。しかし、よく使われるショートカットでも、使いこなせていないケースが多く見られます。
例えば「COPY」や「MOVE」などは多用される一方、毎回メニューをクリックしている人も多いのが実情です。
まずは、基本ショートカットを見直し、「無意識で使えるレベル」に昇華させることが、効率化の第一歩です。
3. 劇的効率化!選りすぐりのショートカット5選
ここからは、業務効率をグンと高める実践的ショートカット5選を具体的に解説します。
【1】L(LINE)|最も使用頻度の高い基本コマンド
直線を引くコマンド。操作頻度が非常に高く、「L」+ Enterで即起動可能。
ポリラインよりも瞬時に線を引くケースで活躍します。
【2】CO(COPY)|図面編集のスピードを倍増
要素を複製する基本中の基本。CO + Enterのあと、コピー元→コピー先を指定するだけ。
ブロックの複製や複数要素の再利用に最適。
【3】M(MOVE)|作図ミスの修正も一瞬
要素の移動コマンド。ショートカットで素早くミス修正が可能。
微調整が求められるレイアウトにも対応しやすくなります。
【4】TR(TRIM)|不要線のカットで作図が整う
はみ出した線など、不要部分を素早くトリミング可能。
「選択→Enter→トリム対象クリック」の手順に慣れると、線処理が驚くほど快適に。
【5】O(OFFSET)|寸法取りの神ツール
指定した距離で図形の複製ができるコマンド。壁厚、設備配管間隔などを均等に配置する際に活躍します。
入力:「O」→ Enter → 距離指定 → 元の線を選択 → 方向クリック。
4. 実務での活用事例
現場の図面作成では、これらのショートカットを組み合わせることで作図スピードが30〜40%向上した事例もあります。
たとえば、下書きを「LINE+OFFSET」で展開し、「COPY+MOVE」でパーツを配置、「TRIM」で整えるだけで、レイアウト作業が一気に完了します。
慣れてくれば、マウスに触れる回数すら激減し、手がキーボードの上にあるだけで仕事が進む感覚が得られるでしょう。
5. ショートカットを使いこなすための習慣術
● 覚え方のコツ
- 毎日使うコマンドから3つだけ覚える
- 操作時に「メニューを開く代わりにショートカットを試す」ことをルール化
- デスクに“自作のショートカット早見表”を貼るのも効果的です
● チームでの活用促進アイデア
- 社内の「おすすめショートカット共有会」を開催
- 便利なショートカットをTeamsやSlackで共有
- 新人教育に「ショートカットチャレンジ制度」などのゲーム性を導入するのも◎
6. まとめ
AutoCADの操作効率は、ちょっとした習慣と工夫で驚くほど変わります。
今回ご紹介したショートカットは以下の5つ:
- L(LINE)
- CO(COPY)
- M(MOVE)
- TR(TRIM)
- O(OFFSET)
この5つを“自然に”使えるようになるだけで、あなたの業務は1.5倍速モードに突入します。
明日から、ぜひひとつでも取り入れてみてください。効率化は「やってみる」ことから始まります!