知らないと損する!作業スピードを上げるVectorWorksショートカット集

1. はじめに|なぜショートカットが作業効率を左右するのか

VectorWorksは高機能で柔軟性の高いCADソフトですが、その反面、操作手順が煩雑になりがちです。メニューを毎回探してクリックしていては、無駄な動作が増え、集中力も削がれてしまいます。

こうした無駄を省く鍵となるのが「ショートカットキー」です。マウス操作に頼らずキーボードで瞬時にコマンドを呼び出すことで、作業スピードが格段に向上します。特に繰り返し操作が多い2D・3D作図作業では、その効果は絶大です。

一見地味なスキルですが、これを習得することで作業時間を1日30分~1時間削減できることも珍しくありません。本記事では、基本から応用まで実用的なショートカットを一挙に紹介します。


2. 基本操作を加速!よく使う標準ショートカット10選

まず押さえておきたいのは、VectorWorksの中で最も使用頻度の高い基本操作です。以下のショートカットは、日常的に使用されるコマンドを素早く実行するための必須セットです。

操作内容ショートカットキー(Win)解説
コピーCtrl + Cコピーしたいオブジェクトを複製
貼り付けCtrl + Vコピーした内容を貼り付け
元に戻すCtrl + Z操作をひとつ前に戻す
やり直すCtrl + Y取り消した操作を再実行
全体表示Ctrl + Shift + W作図範囲を一括で表示
ズームインCtrl + =拡大表示
ズームアウトCtrl + -縮小表示
保存Ctrl + Sファイルをこまめに保存
印刷Ctrl + P印刷ダイアログを開く
スナップON/OFFQ素早くスナップの切り替え

これらを使いこなせるだけでも、日常のストレスが一段階減ります。


3. 2D図面作成に役立つショートカット集

2D作図では、図形の描画や調整、寸法付けなど多くの操作が必要です。以下のショートカットを使えば、反復作業の効率が大きく上がります。

操作内容ショートカットキー
線分の作成L
矩形の作成R
円の作成O
ポリラインの作成9
寸法線の挿入D
スナップON/OFFQ
グリッド表示切替G
選択解除Esc
オブジェクト情報Ctrl + I

これらは、右手はマウス、左手はキーボードという基本スタイルで自然に使える配置になっています。


4. 3Dモデリングを快適にするショートカット集

3D操作はマウスの動きが多く、手間取りがち。ショートカットでビューを切り替えたり、押し出しなどの処理を即座に行えるようにしましょう。

操作内容ショートカットキー
アイソメビュー表示Shift + 1~6(方向別)
押し出し(Push/Pull)Shift + E
回転ツールShift + R
グループ化Ctrl + G
整列Shift + A
ワークプレーン切替Shift + P
透視図/等角切替Shift + V

これらは視点の変更・変形操作の時短に直結するため、3D設計のストレスを大幅に軽減してくれます。


5. カスタムショートカットの設定方法とおすすめ登録例

標準のショートカットだけでなく、自分の作業スタイルに合ったキー割り当ても可能です。

設定手順(Windows版):

  1. メニュー[ツール]>[ワークスペース編集]を選択
  2. ワークスペースエディタで対象のツールにショートカットを割り当てる
  3. 保存後、現在のワークスペースに適用

おすすめカスタム例:

  • 「属性パレットの表示切替」→ Ctrl + 1
  • 「階層レイヤの切り替え」→ Ctrl + 2
  • 「2D/3D切替」→ Ctrl + Tab

自分に合った配置で作業環境を整えると、無意識レベルで操作が早くなるようになります。


6. 覚えるコツ!ショートカットを習得するための3ステップ

「多すぎて覚えられない!」という人のために、ショートカット習得のコツをご紹介します。

ステップ1|まずは毎日使う基本10個から

→ コピー、貼付け、ズームなどは毎回使うので、最初に身につける

ステップ2|作図ごとにテーマを決めて覚える

→ 今日は「寸法操作だけ」と決めて集中的に使うことで定着しやすい

ステップ3|手元にチートシートを置く

→ モニター横に印刷した早見表を貼っておくと、すぐ見返せて便利

慣れてくると「ショートカットを使わないと逆に遅い」と感じるレベルになります。


7. おわりに|ショートカット活用で作業時間を半分に

ショートカットは単なる“裏技”ではなく、プロの設計者にとっては欠かせない「武器」です。覚える手間はかかりますが、得られる効果はそれ以上。
毎日の積み重ねが、納期短縮・精度向上・ストレス軽減につながります。

今日から1つずつでも使い始めて、VectorWorksを“自分の手足のように”動かせるようになりましょう。