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住宅性能評価の利用が拡大、設計段階の性能整理が図面品質の重要テーマに

業界ニュース

建築設計分野では、住宅の性能を設計段階から客観的に示すための制度活用が広がっています。国土交通省は2026年7月17日、令和7年度の住宅性能表示制度の実施状況を公表し、設計住宅性能評価書を交付した住宅戸数が、2001年度の制度開始以降で最多となったことを発表しました。新設住宅着工戸数に対する設計住宅性能評価書の交付割合は40.7%となり、10年連続で増加しています。

住宅性能表示制度は、住宅の性能について国が定める共通ルールに基づき、登録住宅性能評価機関が評価し、その結果を表示する制度です。設計段階の図書審査による「設計住宅性能評価書」、施工・完成段階の検査による「建設住宅性能評価書」、既存住宅の現況検査による評価書などが設けられています。

また、同日に公表された長期優良住宅の認定状況では、令和7年度の新築一戸建て住宅における認定実績が155,838戸となり、新設住宅着工戸数に対する割合は49.8%とされています。長期優良住宅は、長期にわたり良好な状態で使用するための措置が講じられた住宅で、建築・維持保全の計画を作成し、所管行政庁へ申請することで認定を受ける制度です。

これらの動きから、住宅設計では単に間取りや意匠をまとめるだけでなく、耐震性、劣化対策、維持管理、断熱性能、設備仕様など、住宅性能に関わる情報を設計図書の段階で整理する重要性が高まっていると考えられます。

設計段階で整えておきたい性能情報

住宅性能評価や長期優良住宅の認定が広がることで、設計実務では、図面と性能情報の整合性がこれまで以上に重要になります。平面図、立面図、断面図、矩計図、仕上表、建具表、構造図、設備図、仕様書などに記載される情報が、評価申請や認定申請に必要な内容と矛盾していないかを確認する必要があります。

たとえば、断熱材の仕様、開口部の性能、構造部材の内容、点検口や維持管理に関わる設備スペースなどは、設計図面と申請資料の両方に関係します。設計変更が発生した場合、図面だけを修正しても、仕様書や性能評価関連の資料に反映されていなければ、申請時や審査時に手戻りが発生する可能性があります。

実施設計サポートセンターの事業領域である建築図面作成支援、実施設計図面、各種詳細図、確認申請関連業務においても、今後は作図そのものの正確性に加え、性能評価や認定申請を見据えた設計情報の整理が重要になります。設計初期から評価項目を意識し、図面間の整合性、仕様変更の反映、申請資料との対応関係を管理することが、設計業務の効率化と図面品質の向上につながります。

出典元

国土交通省
一般社団法人住宅性能評価・表示協会

参考リンク

※本記事は、公開情報をもとに業界動向を整理したものです。各資料・制度・サービス等の詳細については、必ず各発表元・関係機関の公式情報をご確認ください。

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