補助金が1戸当たり160万円!!最近よく耳にするGX志向型住宅ってなに?

国は2050年のカーボンニュートラル社会を実現するため、省エネ性能が高い住宅の建築を促進しています。

その方針の一環として、国は数年前からZEH基準に適合した住宅を建築する場合に限って、一定額の補助金を給付しているのが現状です。

そして、令和6年度の補正予算でも補助金の給付事業を継続することが決まり、1戸当たりの補助額が160万円の『GX志向型住宅』の基準が新たに設定されました。

この記事では、補助額160万円の補助金の事業内容と、新たに規定されたGX志向型住宅について、解説します。

ただ、2025年2月下旬の時点では詳細の運用方法や申請方法が、まだ国が発表しておりません。現在わかっている範囲でのみの説明になりますのでご注意ください。

1. 最高補助額が160万円/戸の子育てグリーン住宅支援事業ってどんな事業なの?

子育てグリーン住宅支援事業とは、2050年カーボンニュートラルの実現に向け、ZEH基準やZEH水準を大きく上回る省エネ住宅の新築やリフォーム工事を支援する事業のことです。

補助金を受容できる対象世帯や、住宅に求められる省エネスペックと補助額などは以下の通りになります。

対象住宅
※床面積:50㎡以上240㎡以下
補助額(戸当たり)対象世帯
GX志向型住宅160万円全世帯
長期優良住宅建替前に既建物を撤去する場合100万円子育て世帯
若者夫婦世帯
上記以外の場合80万円
ZEH水準住宅建替前に既建物を撤去する場合60万円
上記以外の場合40万円

ただし、立地条件により補助対象外となる地域が一部指定しておりますので、事前に役所調査などで対象の地域かは調べましょう。

共同住宅では、補助対象とする世帯の数だけ戸当たり分の補助金を受けることが可能です。

ただし、賃貸住宅の場合は、補助対象要件を満たす住戸の50%以下を補助対象になる予定ですので、今後の国の動きを注視する必要もあります。

また、より詳しい内容(補助対象者、補助金の還元方法、申し込みの対象期間など)は下記の専用のホームページを参照ください。
【公式】:子育てグリーン住宅支援事業

2. 1戸あたりの補助額が160万円/戸のGX志向型住宅ってなに?

子育てグリーン住宅支援事業の発表でもっとも注目を浴びた項目が、『GX志向型住宅』の新基準の設定になります。

今まではZEH水準住宅の促進に留まっていた国の方針が、さらに1段階高いZEH水準を大きく上回る省エネ住宅として定義されました。

GX志向型住宅とは、再生可能なクリーンエネルギーを活用した脱炭素社会の考え方を取り入れた次世代型の住宅という意味です。

ちなみに『GX』の正式名称は、「グリーントランスインフォメーション」といいます。

GX志向型住宅の要件は、戸建て住宅と共同住宅でそれぞれ基準があります。

■戸建住宅のGX志向型住宅の要件

省エネ性能一般(右記以外)寒冷地など都市部狭小地など
断熱等性能用等級等級6以上
一次エネルギー消費量の削減率再エネを除く35%以上
再エネを含む100%以上75%以上要件なし
高度エネルギーマネジメントシステムによる制御検討中 ※2月下旬時点

■共同住宅のGX志向型住宅の要件

省エネ性能地上3階以下地上3階以下地上6階以上
断熱等性能用等級等級6以上(全住戸対象)
一次エネルギー消費量の削減率再エネを除く35%以上
再エネを含む75%以上50%以上要件なし
高度エネルギーマネジメントシステムによる制御検討中 ※2月下旬時点

高度エネルギーマネジメントシステムによる制御は検討中ですが、住宅全体が使用するエネルギーの見える化と設備機器の制御ができるようなシステムの導入になる予定です。

たとえば、HEMS設備の設置が考えられています。

補助金を受けようと考えられている方は、事業の運用方法やより詳細については、徐々に情報が解禁になると思われます。

子育てグリーン住宅の専用HPを定期的にチェックして最新の情報を確認することをお忘れなく。