部屋の印象を左右する天井の種類と形状

家づくりの中では、比較的注目度の低い天井にもいくつかの種類があり、部屋の印象を左右する重要な役割を果たしています。天井面の素材や色合いはもちろん、形状によっても雰囲気は異なり、インテリアコーディネートのポイントになります。天井のデザインに注目しながら家づくりを考える事でコーディネートの幅が広がり、それぞれが理想とする住まいが実現できます。

天井の形状で最も一般的な平天井は、天井面が水平に仕上げられたシンプルな天井です。和室や洋室など、場所を限定する事なく、どんな空間にも違和感なくスッキリと溶け込んでくれます。他の天井形状に比べて取り入れやすく、コストも抑えられるので、多くの住宅で採用されています。

屋根の形状などに沿って傾斜している勾配天井は、平屋や建物の最上階に取り入れやすい天井です。天井面を斜めに傾ける事で空間に広がりが生まれ、開放感のある雰囲気が演出できます。梁を見せてインテリアのアクセントにしたり、高い位置に窓を設けて光を取り入れるなど、実用的でおしゃれなアレンジも加えられます。天井の勾配を生かしてロフトを作れば、収納スペースを増やす事もできます。

天井の一部を下げて段差を付けた下がり天井は、下げた部分の素材や色味を変えてインテリアのアクセントにしたり、緩やかな間仕切りとして室内のゾーニングに役立てるなど、様々な使い方ができます。天井の一部を下げれば他の天井面がより高く感じられるため、開放感が強調されるというメリットもあります。反対に天井を下げた部分では、落ち着きのある重厚な雰囲気が楽しめます。

天井が高く取れない場合には、天井の一部を一段高くして仕上げられる、折り上げ天井がおすすめです。主に、天井の中央部分を高くして開放的な空間をつくり出す折り上げ天井は、インテリア性が高く、高級感のある雰囲気が演出できます。天井の高さを生かしてシーリングファンをコーディネートしたり、照明を組み合わせてお部屋のムードを高めるなど、様々な使い方ができるのも魅力的なポイントです。

部屋の雰囲気を左右する天井は、インテリアの一部として重要な役割を果たしています。天井の種類を把握しておけば、住まいのインテリア計画にも役立てられ、コーディネートの幅が広がります。リビングやキッチン、寝室など、住まいのあらゆる場所の天井に注目しながら家づくりを進めていく事で、ワンランク上の暮らしが実現できます。