家事動線のいい間取りとは スムーズに家事ができる暮らしを目指そう

近年は共働き夫婦も増え、家事の時短は重要なテーマになっています。
今の住まいでは洗濯に時間がかかる、掃除がしづらいなどという不満を抱え、新築する際には家事が楽になる間取りにしたいと考える方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
住宅の設計では、工夫次第で家事効率を高めることができます。
今回は、家事動線のいい間取りにする工夫をご紹介していきます。

家事動線とは?

家事には大きく分けて料理、洗濯、掃除があります。
料理がしやすく、洗濯がすぐ済み、掃除も楽な間取りにすると家事にかかる時間が節約できますね。
料理、洗濯、掃除のそれぞれの動線が短く、なおかつ動線が重なっていると自然と家事効率が良くなります。
家事別に、利便性を高める工夫を詳しくみていきましょう。

料理が楽になる動線

キッチンは、玄関とダイニングとの行き来がしやすいことがポイントです。
スーパーで買った食材を、玄関から運んで冷蔵庫にしまいやすいスムーズな動線があると良いでしょう。
また、キッチンとダイニングが近いと、キッチンで調理してからダイニングに運びやすく、食器を下げるといった動作がしやすくなります。
また、お庭に家庭菜園がある場合は、勝手口を取り付けると庭との行き来がしやすく、便利に使えます。勝手口には、玄関を経由しなくても生ゴミを出せるといったメリットもあります。

洗濯が楽になる動線

洗濯物には、4つの家事工程があります。
「洗濯する〜干す〜たたむ〜しまう」
この作業を短い動線でスムーズにこなせると、洗濯は楽になります。
具体的には以下の流れで部屋を移動していきます。
1.洗面室(洗濯する)
2.庭やバルコニー(干す)
3.リビングや和室(たたむ)
4.ファミリークローゼットや個室
この4つの部屋を隣同士など近くに配置していくと、往来がしやすく洗濯が楽に行えます。
濡れた洗濯物は重さがあり、運ぶのも楽ではありません。お子様が大きくなってくると洗濯物も増えてなおさらです。

従来は、洗濯機が1階にあり、2階のバルコニーで干す場合、洗面室から洗濯物カゴを持ちながら階段を上り、干すといった長い動線が一般的でした。
一方で、動線を短くしようと1階の庭に洗濯物干し場を作る場合は、視線が気になる、天候に左右されるといった問題が出てきます。
その場合は、道路からの視線を遮るための目隠しを設ける、ウッドデッキを取り付けるなどといった工夫で解決できますね。
共働き夫婦で、洗濯物は部屋干しすると決まっている場合は、洗濯機が置けて室内干しができるランドリールームを専用の部屋として作るのも一つのアイディアです。

掃除が楽になる動線

掃除と併せて考えたいのは、片付けしやすい収納の配置です。
部屋が散らかっていては、掃除機もかけられなくなってしまいますね。
片付けやすい間取りの家は、掃除の手間が少なくなります。
また、取り出しやすい位置に、掃除機や掃除用品の収納場所を設けるといった工夫も良いでしょう。
一階のリビング・ダイニング・キッチン・玄関・洗面室が、ぐるっと回遊できる間取りにすると、掃除機もかけやすく、料理、洗濯の家事動線も短くなり、効率的です。

まとめ

今回は、家事動線が良い間取りにする工夫をご紹介しました。
家事が楽になる住まいは、設計の工夫次第で実現できます。住み手の生活スタイルを考え、設計者と相談しながら間取りを決めていくのがおすすめですよ。